Premiere Proで画像・動画に枠線(縁取り)をつける方法は5つ
Premiere Proで画像や動画クリップに枠線(外枠)をつける方法は、実は1つではありません。目的や使っているPremiere Proのバージョンによって、最適な手法が変わります。
- 方法1:クロップ+塗りつぶし…矩形の画像・動画に手早く枠線をつけたいとき向け
- 方法2:ドロップシャドウ…最新バージョンでも使える、応用が利く方法
- 方法3:シェイプ(図形)マスク…線の位置や太さを自由に調整したいとき向け
- 縁取りをぼかす方法…ナチュラルな仕上がりにしたいとき
- 不規則な形・透過PNG画像への対応…矩形クロップが使えない素材向け
本記事では、定番の「クロップ+塗りつぶし」の手順に加えて、最新バージョンで「塗りつぶし」エフェクトが使えない場合の代替手法、縁をぼかす方法、PNG画像のような不規則な形への対応まで、まとめて解説します。
方法1:クロップ+塗りつぶしで枠線をつける
もっともシンプルで、古くから使われている方法です。画像・動画クリップを少しだけ内側にクロップし、その外側を塗りつぶすことで枠線に見せるテクニックです。
エフェクトの追加
Step1
「エフェクト」パネルで、「ビデオエフェクト」→「トランスフォーム」→「クロップ」を選択し、クリップへドラッグ&ドロップします。
「エフェクト」パネルは「Shift + 7」で開けます。

Step2
同じく「エフェクト」パネルで、「ビデオエフェクト」→「描画」→「塗りつぶし」を選択し、クリップへドラッグ&ドロップします。

「クロップ」の設定
Step3
クリップを選択した状態で「エフェクトコントロール」パネル(Shift + 5で開けます)を開き、「クロップ」の左・下・右・上の値をそれぞれ変更します。
クロップで選択した部分が外枠になります。今回はそれぞれ5%に設定しました。

「クロップ」をクリックすると画像に青い境界線が現れるので、数値だけでなくドラッグでも調整できます(下の動画参照)。
「塗りつぶし」設定
Step4
「エフェクトコントロール」パネルから、「塗りつぶし」の「塗りセレクター」を「透明度」に変更します。

これで、クロップで選択した部分が塗り潰されます。

うまく塗りつぶされない場合は、「塗りポイント」の位置を、クロップで選択した部分に移動させてみてください。
⚠️最新バージョンでは「塗りつぶし」エフェクトが使えない場合がある点に注意
Premiere Proのバージョンによっては、「ビデオエフェクト」→「描画」内に「塗りつぶし」エフェクトが表示されない、または廃止されているケースが報告されています。手順通りに進めても「塗りつぶし」が見つからない場合は、バージョンの違いが原因である可能性が高いです。その場合は、次に紹介する「ドロップシャドウ」や「シェイプマスク」を使った方法に切り替えてみてください。
方法2:ドロップシャドウを使って枠線をつける(最新版でも使える)
「塗りつぶし」エフェクトが使えない場合でも、「ドロップシャドウ」エフェクトを応用すれば枠線のような表現が可能です。菅野祐樹氏のnote記事でも、クロップ+塗りつぶしと並ぶもう一つの手法として紹介されています。
ドロップシャドウの設定値(カラー・不透明度・方向・距離・柔らかさ)
- クリップに「ビデオエフェクト」→「遠近」→「ドロップシャドウ」を適用します。
- 「エフェクトコントロール」パネルで以下を設定します。
- カラー:枠線にしたい色
- 不透明度:100%(はっきりした枠線にする場合)
- 方向:0°〜360°で枠を出す方向を指定
- 距離:枠線の太さに相当する値(数px〜数十px)
- 柔らかさ:0にするとシャープな線、大きくするとぼかした線になる
4方向にコピペして均等な枠線を作るコツ
ドロップシャドウは基本的に「片側」にしか影(線)が出ません。上下左右すべてを枠線で囲みたい場合は、同じドロップシャドウエフェクトを4つ適用し、「方向」をそれぞれ0°・90°・180°・270°に設定すると、四辺を均等に囲むことができます。
ピクチャインピクチャ(ワイプ画面)に枠線をつける場合
小画面を重ねるピクチャインピクチャ(PIP)合成でも、同じ考え方で枠線をつけられます。小画面用のクリップにドロップシャドウやシェイプマスクを適用すれば、ワイプ画面を目立たせる枠線として使えます。実際にAdobe Communityのフォーラムでも、小画面の縁取りについて同様の相談が投稿されています。
クロップ・トリミングと併用する場合の注意点
ドロップシャドウとクロップを併用する場合、エフェクトの適用順序に注意してください。「エフェクトコントロール」パネルではエフェクトは上から順に処理されるため、先にクロップでトリミングしたあとにドロップシャドウを重ねると、影が思った位置に出ないことがあります。意図した見た目にならない場合は、エフェクトの順番を入れ替えて確認してみてください。
方法3:シェイプ(図形)マスクを使って自由な形の枠線をつける
線の太さや角の処理を細かくコントロールしたい場合は、「エッセンシャルグラフィックス」機能で図形(シェイプ)を作成し、それを枠線として使う方法がおすすめです。
エッセンシャルグラフィックスから新規レイヤーを作成する手順
- 「ウィンドウ」→「エッセンシャルグラフィックス」を開きます。
- 「編集」タブの「新規レイヤー」から「長方形」を選択し、画像・動画の上に図形レイヤーを作成します。
シェイプで枠を作成し「塗りなし・線あり」に設定する方法
作成した長方形シェイプのプロパティで、「塗り」のチェックを外し、「線」にチェックを入れます。これだけで、中が透明で外枠だけが表示される図形になります。
線の太さ・色を自由に変える方法
「線」の項目にある「サイズ」で太さを、「カラー」で色を自由に変更できます。角を丸くしたい場合は長方形の「角の半径」も調整可能です。クロップ+塗りつぶしよりも細かい調整ができるのが、この方法のメリットです。
縁取りをぼかしたい場合の方法
はっきりした線ではなく、ふんわりとした縁取りにしたい場合は、以下のいずれかの方法が有効です。ナトリウム氏のnote記事でも、写真の縁をぼかすエフェクトとして紹介されています。
「エッジのぼかし」エフェクトを使う
「ビデオエフェクト」→「ブラー&シャープ」内の「エッジのぼかし」エフェクトをクリップに適用すると、画像の輪郭自体をふわっとぼかすことができます。枠線というより、写真の端を自然に馴染ませたい場合に向いています。
ドロップシャドウの「柔らかさ」でぼかす
方法2で紹介したドロップシャドウの「柔らかさ」の数値を上げると、枠線の輪郭がぼやけ、柔らかい印象の縁取りになります。はっきりした枠とぼかした枠を使い分けたい場合は、この数値だけで調整できるので手軽です。
不規則な形・透過PNG画像に縁取りをつける方法
これまで紹介したクロップを使う方法は、矩形(四角)の素材にしか使えません。切り抜き画像や透過PNGのような不規則な形の素材に縁取りをつけたい場合は、別の考え方が必要です。Yahoo!知恵袋の質問でも、この点に関する質問が見られます。
クロップでは対応できない理由
クロップエフェクトは画像の四辺(上下左右)を均等に切り取るための機能のため、丸や星型、人物の切り抜きなど形が不規則な素材には使えません。クロップで囲んでも、素材の輪郭に沿った枠線にはならない点に注意してください。
アルファチャンネルを活用したストローク設定
不規則な形の素材(アルファチャンネル付きのPNGなど)に縁取りをつけたい場合は、素材の透明部分(アルファチャンネル)を認識してその境界に線を引く「ストローク」系のエフェクトやプラグインを使う必要があります。Premiere Pro標準の機能だけでは対応が難しいケースもあるため、After Effectsと連携する、または外部プラグインを検討するのも一つの手です。
テキスト(テロップ)の縁取りとの違い・応用
画像の縁取りと混同しやすいのが、テキスト(テロップ)の文字に縁取り(フチ)をつける機能です。テキストクリップの場合は「境界線」というプロパティが標準で用意されており、画像のクロップ+塗りつぶしよりもずっと簡単に設定できます。
「境界線」機能を使ったテキストのフチ取り方法
テキストクリップを選択し、「エフェクトコントロール」パネルの「テキスト」内にある「境界線」のチェックボックスをオンにすると、文字の周囲に線を追加できます。太さ・色・描画方法(外側/内側)もその場で調整可能です。詳しい手順やうまくいかない場合の対処法は、クリエイターのたまご 第一歩の記事で詳しく解説されています。
二重・三重フチの作り方(画像にも応用可能)
同じテキスト(または図形)に「境界線」や「線」のエフェクトを複数重ねて適用し、それぞれ太さを変えることで、二重・三重のフチを表現できます。この考え方は、方法3で紹介したシェイプマスクを使った画像の縁取りにも応用できます。シェイプレイヤーを2つ重ね、線の太さを変えるだけで、画像にも二重フチの表現が可能です。
枠線がうまく表示されない場合のトラブルシューティング
手順通りに進めても枠線が思うように表示されない場合は、以下を確認してみてください。
エフェクトの適用順序を確認する
「エフェクトコントロール」パネル内のエフェクトは、上から順に処理されます。クロップとドロップシャドウ、複数のエフェクトを併用している場合は、順序を入れ替えるだけで見た目が変わることがあります。
クリップサイズ・全画面表示時の注意点
クロップで外枠を作る方法は、クリップのサイズ(フレームサイズ)を基準に%で計算されます。素材を拡大・縮小してから枠線をつけると、意図した太さにならない場合があるため、できるだけ枠線をつけた後に拡大縮小を行うか、先に最終的なサイズへ調整してから枠線のエフェクトを適用するようにしましょう。
バージョンによる仕様変更を確認する
前述の通り、「塗りつぶし」エフェクトのように、バージョンアップによって名称が変わったり、廃止されたりするエフェクトがあります。手順通りに操作してもエフェクトが見つからない場合は、使用しているPremiere Proのバージョンを確認し、別の方法(ドロップシャドウやシェイプマスク)を試してみてください。
まとめ:目的別おすすめの縁取り方法一覧
ここまで紹介した方法を、目的別に一覧表でまとめます。
| 目的・素材 | おすすめの方法 | 特徴 |
|---|---|---|
| 矩形の画像・動画に手早く枠線をつけたい | クロップ+塗りつぶし | 手順はシンプルだが、最新バージョンで使えない場合がある |
| 最新バージョンでも確実に使いたい | ドロップシャドウ | バージョンを問わず使える、4方向への適用がやや手間 |
| 線の太さ・角を細かく調整したい | シェイプマスク | 自由度が高いが設定項目が多い |
| ピクチャインピクチャ(ワイプ画面)に枠をつけたい | ドロップシャドウ or シェイプマスク | 小画面の縁を目立たせたいときに有効 |
| 柔らかい・ぼかした縁取りにしたい | エッジのぼかし/ドロップシャドウの柔らかさ | ナチュラルな仕上がりにできる |
| 不規則な形・透過PNG画像 | ストローク系エフェクト・プラグイン | クロップでは対応できない |
| テキスト(テロップ)のフチ取り | 「境界線」プロパティ | 画像用の手順より簡単に設定できる |
画像や動画の形・使っているPremiere Proのバージョンに合わせて、最適な方法を選んでみてください。


コメント